お世話になっております。
今回は剪定(せんてい)で大事な4つのポイントと素人さんが上手くいかない理由について書いていきます。
その前に剪定(せんてい)とは何?と思われる方もいるので
簡単に説明すると、植木の見た目をカッコよくカットすることです。生長を促進したり、病害虫の繁殖を予防するといった大事な作業にもなります。
それでは実際に剪定作業する前と後の植木を見てみましょう。
違いがわかりますでしょうか?結構スケスケになっているかと思います。
つまり剪定とは透かせればいいのか?と思った方。それは残念ながら早急です。
これは持論なのですが、剪定には正解がありません。勿論、ルールや間違いはあるのですが、これは別の回に詳しく書こうと思います。
今回はキンカンですが、その植物にあった切り方を考えて行うことが大事になるかと思います。
そんなことを言われても、何が何だかわからない???
という方のために参考として
剪定で考えなければならない4つのポイント!
季節
健康状態
性質
樹形
1 季節
季節は、その木を切って大丈夫な時期かということです。
例えば今回のキンカン等の実がなる植物ではとくに重要となる部分になります。
実がなる直前に剪定をしてしまうと当然ですが、実はなりません。
ですので、実がなる植物は基本的に実を収穫した後、花を楽しむ植物は、そのあとに切るのが定番です。
今回のケースに戻ります。2月に実を収穫した後で暑すぎず、寒すぎずで切るにはいい時期なので大丈夫です。
2 健康状態
健康状態はその木を切っても体力的に大丈夫な状態かということです。
当然ですが、植物も生き物ですので、体を切られると体力を消耗します。
そのため、弱っている状態(葉が変な色や状態をしている、部分的に枯れている等)で激しい剪定をすると止めを刺すことになり、枯れたりする原因にもなります。
今回のケースに戻りますと、元気ですので問題なしです。
3 性質
ここで書いた性質とはその植物を管理するうえで、なりやすい病気や、害虫はあるのか?といった植物の性質を理解することです。
今回のケースでは、柑橘類によくつくカイガラムシ(害虫)対策のために
風がよく抜けるような状態をつくること、また消毒や殺虫剤散布をしやすいように間を大きく開けるということをしました。
ちなみに別の場所のキンカンですが、
←これの小さな白い部分がカイガラムシです。
つくと爆発的に増えて様々な病気の原因にもなる面倒なやつです。
4 樹形
樹形は書いての通り、木の形です
つまりどんな形にしたいのかということです。
性質を考慮して、今回のケースでは風が通るように透いていくことを前提にし
太陽にあたるてっぺん部分は伸びるので、とても短くしたい。
立地的に横の柱にぶつかっているので、そこも当たらないように短くしたい。
という考えをもって剪定を行いました。
(柑橘などの実がなる植物では見た目よりも、実をならせることを優先する切り方もありますが。今回は見た目重視で剪定しました。)
ここまで4つのポイントを書いていきましたが、
それをふまえて、ある程度でいいのでそこから完成イメージが出来てから切ってください。
大切なことなので、もう一度書きます。
そこから完成イメージが出来てから切ってください。
大事なことは、なんとなく切らない!
素人の方が上手くいかない理由は、なんとなく切ってしまってしまうことです。
考えず適当に切るのでは、うまく出来るわけがありません。
当たり前ですが、切ってからでは治すことができませんし、枝が一つなくなれば一つの可能性も失われていきます。
それを起こさないために上の4つのポイントを押さえて、考えをまとめてからの作業がとても大切になります。
最初の方は考えをまとめることも、完成イメージも中々難しいですが
回数を重ねて、慣れてくるとそれが出来るようになります。そうすればこっちのものです。
技術や切り方という部分でも勿論、差が出ますがそれよりも完成に差がでます。
勝負は切る前からついているのです!
よく中嶋がやる方法としては「この枝は何故残しているの?それは○○だから・・」
といった自問自答を頭で行うことです。これはかなりおススメです。
それによって、なんとなくの作業をしなくなります。
結論としては剪定したい植物のことについて勉強し、よく考えて作業しましょう。
ということが短いまとめになるかと思います。
そうすれば1ランク上の剪定が行えるはずです。
今回も最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
ちなみに剪定ビギナー向けおススメ商品は此方。(私も使っていました。)
何故おススメかはまた別の回にご説明します。
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