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イヌツゲの枝枯れ病について

更新日:2023年12月13日



横浜市緑区の植木屋 中嶋です。

今回はイヌツゲの枝枯れ病について書いていきたいと思います。

イヌツゲも良くわからないし、枝枯れ病も知らない。

そんな方でも大丈夫です。最初からわかりやすく伝えます。


目次

  1. イヌツゲについて

  2. 枝枯れ病とは?

  3. 対処方法


1 イヌツゲについて

写真の植物がイヌツゲです。多くの方がお庭や公園などで見たことがあると思います。

5~6月に白い小さな花を咲かせ、果実は黒いものをつけます。


一般的にツゲと言われると植木の世界ではイヌツゲを指しますが

ツゲはツゲ科の植物で、イヌツゲはモチノキ科の植物。

つまりは全然違う植物なのです。

見た目はそっくりなのでわかりずらいですが、ツゲは西日本の暖かい地域でしかほぼ見かけることがないので、関東で見かけたなら、それはイヌツゲになります。

(因みに前に書いたボックスウッドはツゲ科です。これは見た目が違うのでわかりやすいです。詳しくはリンク先で!)


2 枝枯れ病とは?

そんなイヌツゲがかかる枝枯れ病ってどんな病気なのでしょうか?

(正式にはイヌツゲ枝枯れ病)

それは名前の通り、枝が枯れていく病気で、葉が徐々に黄色くなり、やがて茶色くなり枯れます。(写真のは初期症状)

これはDiatrypeという細菌によって引き起こされる病気で、放置していると枝が次々に枯れて、最後には植木本体も枯れてしまいます。


3 対処方法

もし発見した場合はどうしたらいいのでしょうか?


中嶋は以下の手順を踏んでます。

  1. 症状が出ている部分、枯れている部分を切除

  2. 薬剤散布(チオファネ ートメチルが入っているもの)

  3. 切除につかったハサミにも薬剤散布

植物なので被害にあった部分は治せないので、そこはあきらめて切除して、患部は勿論、

全体に薬剤を散布します。

ここで重要なのが使った道具にも散布することです。

それは使った道具を媒介して細菌が移ってしまうからです。


トップジンM水和剤はイヌツゲ枝枯れ病の有効成分であるチオファネ ートメチルが入っているので、葉色が怪しいなと思ったら使ってみましょう。



ただ、枝枯れ病を完全に治すのは他の病気よりも難しく、強剪定(ほぼ丸坊主)と薬剤でどうにかなるかといった感じです。生垣などでは1年ぐらいはスケスケになる、丸い形や枝ぶりを楽しむ形では、それをおおきく崩してリセットする必要がありますので、とても勇気が必要になります。

そうならないためにもよく植物を観察し、予防を兼ねて、トップジンMを定期的に散布することをおススメします。


今回の記事は以上です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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